南インド料理を語る上で欠かせないのが、バナナの葉や真鍮の丸盆(ターリー)に多彩な料理が盛られた伝統的な定食「ミールス(Meals)」です。中央に盛られたライスの周りに、豆と野菜を煮込んだ「サンバル」、黒胡椒とタマリンドの効いた酸辛スープ「ラッサム」、野菜のスパイス炒め「ポリヤル」、ヨーグルトなどがずらりと並びます。
ミールスを美味しく味わうための作法には、いくつかのポイントがあります。まずは小皿(カトリ)をプレートの外に出し、ライスの上にサンバルやラッサムを少量ずつかけて単体の味を確かめます。その後、複数のカレーやお惣菜、さらには豆せんべいの「パパド」を砕いて混ぜ合わせるのが醍醐味です。現地のマナーとしては右手を使って指先でリズミカルに混ぜて口に運びますが、スプーンを使う場合でも「すべてを均一に混ぜすぎず、エリアごとに異なる味のグラデーションを楽しむ」ことが美味しく食べる秘訣です。