古くから庶民の間で親しまれてきた伝承玩具の紙砲や跳ねカエルは、単なる昔ながらの遊戯にとどまらなかった。この分野に芸術的・技術的な光を当て、世界的な文化へと押し上げたのが近代折り紙の父・吉澤章である。彼は紙に立体的な命を吹き込む技法を確立し、動きや音を伴う作品の表現力を一気に広げた。
さらに、理論的アプローチによってその面白さを体系化したのが笠原邦彦だ。笠原は紙の弾性と力学的な連動に着目し、動かして遊ぶアクション折り紙の概念を広く浸透させた。彼らの探求によって、音を鳴らす仕掛けは偶発的な遊びから、計算し尽くされた構造デザインへと発展を遂げたのである。