文具店やコンビニエンスストアの封筒コーナーに立ち寄った際、どの規格を選べばよいのか迷う人は少なくありません。退職関連の書類を入れる器として、ビジネスの世界で暗黙の了解となっているのが「白無地の二重封筒」です。
茶封筒(クラフト封筒)は一般的な事務連絡や請求書の送付に用いられるものであり、重要人事に関わる機密文書を収める用途には適しません。また、白い封筒であっても中身が透けて見えてしまう薄手のものは敬遠されます。二重構造になっている封筒は、外から文字が透けない物理的な防犯性を担保すると同時に、「重なる=不幸が重なる」とされる慶弔のタブーとは異なり、ビジネス文書においては中身を丁重に保護する礼儀正しい選択と見なされます。
さらに見落としがちなのが「郵便番号枠の有無」です。手渡しを前提とする場合、表面に赤い郵便番号枠が印刷された封筒は不適切とされます。郵便番号枠は郵送用の合理化ツールであり、上司に直接手渡す儀礼的な文書には「枠なしの完全な白無地」を用意するのが鉄則です。
封筒のサイズ選びは用紙の規格と完全に連動しています。手書きの退職届に多く使われるB5用紙であれば「長形4号(ながよん)」、パソコンで作成してプリントアウトしたA4用紙であれば「長形3号(ながさん)」を選択します。サイズが不一致だと、用紙が中で折れ曲がったり、不格好な余白が生まれたりして、書類としての美しさが損なわれます。