歴代の座布団運びの中でも、昭和の『笑点』を語る上で欠かせない二大巨頭が毒蝮三太夫と松崎真です。
毒蝮三太夫:毒舌キャラ誕生の原点と降板の真相
俳優として『ウルトラマン』のアラシ隊員などで活躍していた石井伊吉は、親交の深かった立川談志の強い推薦で2代目座布団運びに就任しました。談志は「愛嬌のある顔をして口が悪いキャラクターを作ろう」と提案し、「毒蝮三太夫」という芸名を命名。大喜利の回答者に憎まれ口を叩きながら座布団を配るスタイルは大ヒットとなりました。
毒蝮の降板理由は、1969年に司会の立川談志が第32回衆議院議員総選挙に出馬し、番組を離れたことと連動しています。盟友である談志の降板とともに自らも番組を卒業。その後はラジオ番組の公開生放送における「ババア、長生きしろよ」に代表される温かい毒舌芸で国民的パーソナリティとしての確固たる地位を築きました。
松崎真:13年間愛された巨漢キャラと晩年の足跡
1971年から13年間にわたり座布団運びを務めたのが、俳優やプロレス実況などで知られた松崎真です。身長180cmを超える巨体を揺らし、司会の三波伸介から「手を挙げて横歩き!」と振られて両手を広げて歩くギャグは、当時の子供たちの間で社会現象となりました。
松崎真の降板理由は、1982年の三波伸介急逝後に司会を引き継いだ5代目三遊亭圓楽体制への移行に伴う番組刷新です。1984年秋、制作陣は番組の若返りと新たな笑いの起爆剤を求め、松崎から山田隆夫へのバトンタッチを決断しました。松崎は番組降板後も俳優業やタレント活動を続けましたが、2015年に73歳で惜しまれつつ逝去されています。