どれほど事前に気をつけていても、あるいは「実家で昔飼っていたときは平気だったから」と過信した結果、迎え入れてからアレルギーを発症してしまうケースは後を絶ちません。
飼ってから発覚するリアルな経緯
編集部に寄せられた当事者の手記や体験談を精査すると、発症のタイミングには明確な傾向が見られます。もっとも多いのが、「生後数カ月の子猫期には何ともなかったが、成猫になりグルーミング頻度と皮脂分泌が増えた生後半年〜1年頃に突然発症した」というパターンです。また、生活環境の変化や疲労、ストレスによって免疫バランスが崩れたタイミングで、突如として鼻炎や喘息様症状が現れる事例も頻発しています。
ネット上の「アレルギー克服体験談」の真偽
SNSやQ&Aサイト上には、「飼い続けていたら体が慣れてアレルギーを克服した」「免疫がついて治った」という体験談が散見されます。医学的見地から見ると、これは自然減感作(抗原に暴露され続けることで一時的に免疫応答が抑制される現象)が起きた稀なケースと考えられます。
しかし、専門医が強く警告するのは、「慣れることを期待して放置した結果、アレルギー性鼻炎から慢性気管支喘息へと不可逆的に重症化するリスク」です。咳や喘息症状、夜間の呼吸困難が出始めているにもかかわらず、「いつか慣れるはず」と我慢を重ねる行為は命に関わります。ネット上の成功談はあくまで一部の体質的幸運に過ぎず、医学的な治療と環境改善を伴わない放置は極めて危険であると認識すべきです。