彼の名を語る上で外せない歴史的出来事が、2014年に発生したあの「オフ会0人事件」だ。大勢のファンが集まることを見込んで大型ショッピングモールで待機していたものの、参加者が文字通り誰一人として現れなかった一部始終を自ら動画で報告したという事件である。当時は嘲笑の対象として捉えられる向きが強かった。
だが、時間の経過とともにこの事件の持つ意味合いは大きく変化した。ソーシャルメディアにおける自己承認欲求と現実との残酷なギャップを、これほどまでに純粋かつドラマチックに体現した例は他になかったからだ。失敗や恥とされる出来事をエンターテインメントへと昇華させてしまう構造は、後のWeb配信カルチャーにおけるひとつの象徴的な転換点となった。