世界中から数千人の昆虫学者が集結した国立京都国際会館。その熱気あふれる会場の一角で、多くの参加者が足を止めたポスター展示があった。悠仁親王が共著者として連名された発表だ。長年にわたり継続された調査データは、単なる観察記録にとどまらない。季節ごとの発生動向、環境の変化に対する種数の推移など、高度な解析と考察が提示されていた。
会場にいた海外の研究者は、「これほど長期にわたり、一定の区域で精度高く集められたデータは世界的に見ても極めて稀有だ」と舌を巻く。考察結果では、都市化が進む東京の中心部において、どのようにして水辺の環境が特定の種を育んでいるのか、定量的かつ多角的な視点から解き明かされていた。発表の全貌が明かされた瞬間、学会関係者の間には驚きと賞賛の声が広がった。