アガベの生体リズムを無視した作業は、どれほど丁寧な手技を用いても失敗につながります。アガベの植え替え時期として最も理想的なのは、最低気温が安定して15℃を超え、日中20℃〜28℃前後に達する4月中旬から6月下旬です。この期間は植物自体の代謝が高く、多少根を傷めても新しい発根が極めてスムーズに進みます。秋(9月中旬〜10月)も可能ですが、冬の休眠期に入るまでのリカバリー期間が短いため、初心者は春の作業に絞るのが賢明です。
植え替えの頻度については、育成フェーズに応じた判断が求められます。成長著しい子株や幼苗(プレステラ90〜105サイズ)は1年に1回、成熟して樹形を維持したい中株〜大株は2〜3年に1回が目安となります。鉢底のスリットから太い主根が何本も飛び出している、あるいは水やり時の水抜けが極端に悪くなっている場合は、内部で根詰まりを起こしている明確なSOSサインです。