市販のだしの素の原材料表示を確認すると、多くの消費者が驚く事実があります。パッケージの裏面に記載された原材料名で、最も先頭に書かれているのは「食塩」や「砂糖・ぶどう糖」であることが大半です。
一般的な顆粒だしの素における主要構成比は、以下の要素で成り立っています。
- 調味成分(40〜50%):食塩、砂糖、乳糖など(ベースの味付けを整える)
- 風味原料(15〜25%):かつお節粉末、かつおエキス、昆布エキス、煮干し粉末など
- うま味調味料(25〜35%):調味料(アミノ酸等)(グルタミン酸ナトリウム、核酸系うま味成分)
ここで意識すべきはだしの素の塩分量です。一般的な製品の場合、小さじ1杯(約3〜4g)あたりに約1.2〜1.5gの食塩が含まれています。これは成人における1日の食塩摂取目標量(男性7.5g未満、女性6.5g未満)に対して無視できない割合であり、「だし=塩分ゼロ」と思い込んで多量に投入すると、料理が塩辛くなるだけでなく過剰摂取につながります。
健康志向の高まりを受け、市場では「食塩無添加」や「化学調味料(アミノ酸等)無添加」の需要が急拡大しています。久世福商店が展開する「風味豊かな万能だし」(累計販売200万個突破)に代表される本格だしパックや、理研ビタミンの「素材力だし」シリーズなど、だしの素の無添加おすすめ商品が支持を集める背景には、素材本来のイノシン酸やグルタミン酸を掛け合わせた「うま味の相乗効果」を雑味なく味わいたいという消費者の意識変化があります。