イギリスの花を巡る物語|国花バラの歴史と4地域の象徴・名所ガイド

イギリスの花を巡る物語|国花バラの歴史と4地域の象徴・名所ガイド

今注目を集めている イギリスの花を巡る物語|国花バラの歴史と4地域の象徴・名所ガイドについて、多角的な視点をご紹介しています。

イギリス人の植物に対する情熱は、1804年設立の英国王立園芸協会(RHS)を中心に高度な文化として昇華されています。その頂点に立つイベントが、毎年5月にロンドンの王立病院敷地内で開催される「RHS チェルシーフラワーショー」です。

100年以上の伝統を誇るこの祭典は、単なるガーデニングの見本市ではなく、世界最先端のエコシステム技術やデザインが集結する場。歴代の王室メンバーも毎年鑑賞に訪れ、ここで発表される金賞ガーデンや新品種がその年の世界的な園芸トレンドを決定づけます。生物多様性の保護や気候変動への適応といった現代的課題に対しても、庭園デザインを通じた革新的な解決策が提示されています。

また、イギリスは「花言葉(Floriography)」が花開いた国でもあります。感情を表立って口にすることが控えめとされた19世紀ヴィクトリア朝時代、恋人たちは花束(タッジー・マッジー)に暗号のようなメッセージを込めて贈り合いました。例えば「赤バラ=熱烈な愛」「白バラ=純潔」「スイセン=新たな始まり」「ブルーベル=不変の謙虚さ」など、花を通じた詩的なコミュニケーションは、現代のギフト文化や王室行事のブーケ選びにも忠実に受け継がれています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。