自覚症状は初期の白内障と酷似している。全体的な視界のかすみ、日差しや夜間の車のヘッドライトに対する異常な眩しさ、コントラスト感度の低下、薄暗い場所での文字の読みにくさなどが代表的だ。「一度手術を受けたから目は健康なはず」という思い込みが、受診の遅れを生みやすい。
放置する最大のリスクは、単なる生活の不便さにとどまらない。視覚情報の低下は高齢者の転倒や骨折、認知機能低下の引き金になるだけでなく、眼底検査の精度を著しく落とす。加齢黄斑変性や緑内障、糖尿病網膜症といった重篤な眼底疾患の早期発見を阻害してしまう点が、眼科専門医の最も懸念する死角だ。視界の異変を感じた段階で受診することが、生涯の視機能を守る防波堤となる。