『できるかな』を語る上で欠かせない伝説が、1990年3月6日に放送された番組最終回です。20年間、ナレーション(語り手:山田友紀子氏)以外は一切言葉を発しなかったノッポさんが、番組のラスト数分間で突然口を開いた出来事は、できるかな・最終回の真相として当時の視聴者に凄まじい衝撃を与えました。
床に座り込み、カメラをじっと見つめたノッポさんは、穏やかで深みのある声でこう語り始めました。
「あーあ、しゃべっちゃった。今日は特別なんです。いつも黙ってばかりいたけれど、本当はおしゃべりなんだよ」
驚いて目を丸くするゴン太くんの横で、ノッポさんは20年間にわたって番組を応援してくれた全国の子どもたちへ感謝を伝え、後継番組『つくってあそぼ』(ワクワクさんとゴロリ)へとバトンを渡しました。ネット上では「放送事故だったのではないか」「ノッポさんが思わずポロリと漏らしてしまったアドリブではないか」といった噂が長年囁かれていましたが、これは演出陣と高見のっぽ氏が「20年間の感謝を込めて、最後は子どもたちと対等な人間として直接お別れを言いたい」と周到に計画した公式の演出でした。
「子どもを子ども扱いしない」という哲学を持っていたノッポさんにとって、20年間の沈黙を破る肉声メッセージは、子どもたちに向けた最大限の誠意と敬意の表れだったのです。