スマートフォンの縦型動画が日常を支配するなか、言葉の広がり方は劇的な変容を遂げた。TikTokのリズムに乗ったショート動画や、Instagramのリール機能、そしてYouTubeのショート動画が、フレーズの拡散装置として機能している。
ここで重要なのは、文字としての意味以上に「口に出したときの小気味よさ」や「音としての可愛さ」だ。0.5秒で耳を捉えるキャッチーなオノマトペや、語尾を跳ねさせるようなアクセントがアルゴリズムに乗り、瞬く間に無数のクリエイターによって再生産されていく。
画面をタップする指先ひとつで、東京の片隅で生まれたスラングが全国津々浦々の教室やオフィスへ届く。視覚と聴覚がセットになった情報体験が、言葉の浸透スピードをかつてない次元へと押し上げている。