東山温泉街でも群を抜く温泉評価を誇る新滝の根幹は、循環・加水・加温を行わない自噴源泉かけ流しの湯船群にあります。宿の敷地内や川底から直接湧き出る源泉は毎分数百リットルの湧出量を誇り、温度や泉質が微妙に異なる4つの湯処がそれぞれ独自の個性を放っています。
なかでも歴史ファンや温泉通を惹きつけてやまないのが、開湯伝説を秘めた「猿の湯」です。慶応4年(1868年)の戊辰戦争・宇都宮城の戦いで足を負傷した土方歳三が会津へ落ち延びた際、傷を癒やした岩風呂として記録に残っています。川沿いの最も低い位置に作られた浴室は、重厚な御影石の浴槽に澄み切った硫酸塩泉が絶え間なく注がれ、高い鎮痛・創傷治癒効果を肌で実感できます。
その他にも、川面と一体化するような野趣あふれる「千年の湯」(岩風呂・露天風呂)、木造建築の美しさが際立つ「わたり湯」など、湯めぐりだけで一日が完結するほどの充実度を誇ります。温泉街の多くの旅館が集中管理の混合泉を使用するなか、「湧きたての生きた湯」に浸かれる希少性が、リピート率の高さに直結しています。