『さくら』の知名度を決定づけた要因として外せないのが、映画さながらの完成度を誇るプロモーションビデオです。主演を務めたのは、当時圧倒的なカリスマモデルとして絶大な支持を集めていた鈴木えみと、実力派俳優の萩原聖人でした。
映像内では、かつて愛し合っていた男女の過去の温かな思い出と、一人で過ごす現在の冷たい孤独が交互に描かれます。鈴木えみの透明感あふれる美しさと、萩原聖人が見せる哀愁漂う表情が、楽曲の持つ切なさを完璧な形で視覚化しました。物語の解釈をあえてリスナーに委ねるラストシーンは、当時の音楽ファンの間で数多くの考察合戦を生み出しました。
さらにリリースから16年が経過した2021年には、令和のキャスト(久間田琳加・伊藤あさひ)を迎えた「2021年版ミュージックビデオ」が制作・公開されました。オリジナル版への深いリスペクトを込めつつ、スマートフォンや現代の空気感を取り入れた演出は、Z世代の若者たちにも大きな衝撃を与え、名曲の普遍性を改めて証明することとなりました。