池上スタイルの浸透以降、他局も指をくわえて見ていたわけではない。TBSテレビが立ち上げた『選挙の日』では、爆笑問題の太田光氏をMCに起用し、さらなる波紋を呼んだ。
太田氏のスタイルは、失礼とも受け取られかねない超ストレートな物言いと、相手の懐に力ずくで飛び込む異色の格闘技だ。落選した候補者に対して「今のお気持ちは?負けて悔しいですか」と問いただし、大物政治家に対しても忖度なしで挑む姿は、SNS上で賛否両論の大議論を巻き起こした。
これは単なる炎上狙いではない。お笑い芸人という「世間の目」を持つ存在が政治家に挑むことで、従来の政治バラエティの枠組みを拡張し、若年層を含む新たな視聴者層に政治への興味を喚起する試みでもあった。ジャーナリズムの品位とエンターテインメントの刺激、そのギリギリの攻防が視聴者の目を惹きつけて離さない。