ソロ活動への展開において、彼女が見せたセルフプロデュース能力は突出していた。眼鏡姿とブライトな80年代シンセポップを融合させたソロプロジェクト「Tommy february6」は、甘くキッチュなビジュアルの裏に精巧な音楽理論を忍ばせ、ポップシーンを席巻する。そしてその裏返しとして生み出されたダークでパンキッシュなオルタナティヴ・ロックの世界「Tommy heavenly6」は、彼女の持つ多面性を余すところなく提示した。
ワーナーミュージック・ジャパン移籍後もその創造力は留まることを知らず、テレビアニメ『銀魂』のオープニングテーマとして社会現象を巻き起こした「Pray」をはじめ、数々の名曲を世に送り出す。同一人物でありながら全く異なる二つの人格を完璧に演じ分ける構造は、海外のコンセプチュアルなアーティストと比較しても先駆的な試みであり、今なお語り継がれる伝説となっている。