二人の関係性を語る上で、高畑充希と坂口健太郎というキャスティングの妙を外すことはできない。
不器用で植物を愛する心優しい星野と、猪突猛進で弱音を吐かない常子。画面越しにも伝わる二人のピュアな空気感は、昭和の慎ましい恋愛描写と見事に合致していた。特に再会後のパートでは、恋人同士というよりも、人生の痛みを分かち合う同志のような信頼関係が滲み出る。だからこそ、二人が別れを決意する会話の静けさが、視聴者の涙腺を決壊させた。
恋愛感情よりも重い「自らの宿命」を引き受けた二人の姿は、現代の私たちが直面するワークライフバランスの葛藤にも重なり合い、深い共感を呼ぶ。