O-リングテストの正式名称は「バイ・ディジタルO-リングテスト(Bi-Digital O-Ring Test:略称BDORT)」と呼ばれます。これはニューヨーク在住の日本人医師であった大村恵昭氏が1977年頃に考案し、発表した代替医療の手法です。患者が一方の手の指で「O(オー)」の形を作り、もう一方の手に検査対象(薬剤、食品、金属など)を持ったり患部に触れたりした状態で、検者が輪を開こうと引っ張ることで適合性を判定します。
体に有害なものや合わないものに触れると指の筋力が低下してリングが開き、有益なものであれば力が入って開かなくなる——。この極めて簡便でドラマチックな演出が、民間療法やヒーリングの世界で爆発的に広まりました。1993年には米国特許(US Patent 5,188,107)を取得した事実が「公的に認められた証拠」として語られる場面もありますが、米国特許庁の認可はあくまで「新規性のあるアイデアや装置」に対する権利付与であり、医学的な有効性を保証するものではありません。
ネット上で「嘘」「インチキ」と激しく叩かれる最大の理由は、検査を行う施術者の主観に結果が完全に委ねられている点にあります。客観的な測定機器を使わず、引っ張る側の指の角度や力の入れ具合ひとつで結果が自在に変わってしまう構造が、多くの科学者や医療従事者から「オカルトの領域を出ない」と判断される決定打となっています。