焼き鳥の概念を覆す名店として名を馳せる「鳥はな」。多くの美食家が足を運ぶ最大の理由は、「朝引きの最高鮮度」「炭火の遠近コントロール」「計算されたコースストーリー」という3つの要素が完璧な調和を保っている点にあります。
厨房で腕を振るう職人の手元を取材すると、使用する鶏肉の部位ごとにミリ単位で串打ちの角度を変え、肉汁の流出を極限まで防ぐ精密な仕込みが施されていることが分かります。炭は最高級の備長炭を用い、強火の遠火で表面を瞬時にキャラメリゼしつつ、内部にはしっとりとしたレア感を残す独自の火入れを実現しています。噛み締めた瞬間に溢れ出す濃厚な肉汁と、鼻腔をくすぐる芳醇な燻煙香のバランスこそが、他店では決して味わえない唯一無二の体験を生み出しています。
また、味付けに関しても、創業以来継ぎ足されてきた秘伝のタレと、ミネラル分を豊富に含んだブレンド塩を部位ごとに厳格に使い分けています。淡白な部位から濃厚な希少部位へ、そして箸休めの野菜串へと流れるコースの緩急は、まさに一本の映画を鑑賞しているかのような高揚感をもたらします。