幼少期から身体に染み込ませてきた彼のダンスは、もはや既存のストリートダンスという枠組みには収まらない。ヒップホップを骨格に据えつつ、R&Bのメロウな質感や現代的なコンテンポラリーのニュアンスを自在に交錯させる。その緩急自在な体の使い方は、ダンス専門家や同業のパフォーマーからも惜しみない賛辞が送られている。
圧巻なのは、音の捉え方と「間(ま)」の演出だ。強烈なビートにアタックする瞬間の鋭さもさることながら、音が途切れる一瞬の静寂や余韻をいかに身体で表現するか。このミリ単位のニュアンスへのこだわりが、彼のパフォーマンスに芸術的な深みをもたらしている。ステージを重ねるごとに更新されていく圧倒的な表現力から目が離せない。