フィギュアスケートのペア競技において、男子選手には女子選手を頭上高く持ち上げる筋力、アクロバティックなスローやツイストを支える体幹、そして何よりパートナーの命を預かる強烈な責任感が求められます。その過酷さゆえに日本国内の男子ペアスケーターは極めて稀有な存在ですが、その先駆者として道を切り拓いた代表格が市橋翔哉です。
市橋翔哉は1997年11月5日生まれ、兵庫県神戸市出身。2026年の誕生日で28歳を迎えます。幼少期にスケートを始め、当初はシングル選手として全日本ジュニア選手権に出場するなど着実に実力を磨いていました。転機が訪れたのは高校在学中でした。男子ペア選手の絶対数が不足していた日本スケート界の未来を見据え、自らの意思でペアへの挑戦を決断します。
学歴面では、スポーツの強豪として知られる関西大学北陽高等学校を経て、関西の名門・関西大学商学部へと進学しました。関西大学といえば高橋大輔や織田信成、宮原知子ら数多くの名スケーターを輩出したフィギュア界屈指の拠点です。市橋はハイレベルな練習環境と学業を両立させながら、日本ペアのホープとして頭角を現していきました。その端正なルックスとしなやかな滑り、そして何事にも真摯に向き合う人柄は、当時からファンの間で高く評価されていました。