近年の実務補習所修了考査を取り巻く最大のトピックは、修了考査難易度推移の急激な変化です。2010年代初頭までは合格率が70%前後に達することもあり、業界内には「論文式試験を突破した者なら、直前に少し復習すればまず落ちない」という油断混じりの空気が漂っていました。しかし、金融庁や協会のガバナンス強化に伴い、試験水準は大きく見直されました。
客観的データが示すとおり、近年の修了考査合格率は50%台前半、年によっては40%台後半へと落ち込むなど、完全に「2人に1人が不合格となる選抜試験」へと変貌を遂げています。2026年最新結果を取り巻く観測でも、この厳格な選抜方針が維持されていることは明白です。
公表されている修了考査合格ラインは、総得点の概ね60%以上を基準としつつ、各科目における極端な低得点(いわゆる足切り)がないことが条件とされています。出題科目である「会計に関する理論及び実務」「監査に関する理論及び実務」「税に関する理論及び実務」「経営に関する理論及び実務」「公認会計士の業務に関する法規及び職業倫理」の5科目は、試験時間にして合計9時間、2日間に及ぶ長丁場です。知識の詰め込みだけでなく、実務家としての倫理観や現場判断がシビアに問われる試験へと質的転換を遂げています。