大手旅行予約サイトやSNS、コミュニティ掲示板に投稿された利用者の生の声を集約・分析すると、極めて明確な評価の傾向が浮かび上がってきます。
好意的な口コミとして圧倒的多数を占めるのが、「西祖谷とは比べ物にならない神秘的な空気感」「自分のペースで立ち止まり、ゆっくり写真を撮れる静けさ」への絶賛です。大型連休であっても西祖谷のような長蛇の列による待ち時間が発生しにくく、渓流の飛沫を肌で感じながら自然と対話できる体験価値が高く評価されています。また、女橋のすぐ脇にある野猿に実際に乗り、「自分でロープを引っ張って進むスリルと達成感がたまらない」といった家族連れやアウトドアファンの熱い支持も目立ちます。
一方で、手厳しい低評価や後悔の声のほとんどは、事前のリサーチ不足と過酷なアクセスに集中しています。「運転が不慣れな人には生きた心地がしない道」「ヒールで行ってしまい足を挫きそうになった」「野猿のロープを手繰るのに予想以上の筋力が必要で腕が筋肉痛になった」など、現場のワイルドさに対する覚悟の欠如がネガティブな体験へと直結しています。
さらに現場で強い個性を放っているのが、敷地内奥の河原に広がる「奥祖谷二重かずら橋キャンプ場(野営場)」の存在です。深い原生林に囲まれ、眼下を清らかな祖谷川が流れるロケーションはキャンパーの間で「四国最後の秘境野営場」と囁かれています。直火禁止などのルールを順守すれば、格安の清掃協力費程度で利用可能ですが、ここには現代の高規格キャンプ場とは一線を画す厳格なリアルが存在します。
それは「駐車場から重いキャンプギアを抱え、急勾配の階段を往復して運搬しなければならない」という物理的制約です。カートの利用も困難な不整地であるため、UL(ウルトラライト)スタイルのバックパッカーや登山装備を持った熟練者向けのフィールドであり、手軽なファミリーオートキャンプ気分で挑むと手痛い洗礼を受けることになります。しかし、夜間に人工の光が一切遮断された渓谷で見上げる満天の星空と川のせせらぎは、その苦労を補って余りある圧倒的なリワードとなります。