バストの大きさが左右で異なる現象には、先天的・後天的の双方が複雑に絡み合っています。医学的に確認されている胸の左右差の原因として、代表的な要素は以下の通りです。
まず挙げられるのが、女性ホルモン(エストロゲン)に対する乳腺組織の感受性の差です。思春期の第二次性徴において、卵巣から分泌された女性ホルモンが乳腺の受容体に結合することでバストは発育します。しかし、左右の乳腺で受容体の数や感度にわずかな偏りがある場合、同じホルモン分泌量であっても発達スピードや最終的なボリュームに違いが生じ、女性ホルモンによるバストサイズの左右非対称が形成されます。
次に大きな影響を与えるのが、日常生活の癖に起因する姿勢や骨盤の歪みによるバスト左右差です。猫背や巻き肩、デスクワークでの偏った前傾姿勢、あるいは足を組む癖によって骨盤が歪むと、土台となる胸郭(肋骨周辺)の角度が狂います。さらに、利き手ばかりを酷使することで大胸筋や小胸筋の厚みに偏りが生じ、筋肉の上に乗っている脂肪と乳腺が押し出される位置や血流環境に差が生まれるのです。
また、出産を経験した女性においては、授乳後の胸の大きさの左右差が顕著に現れるケースが多発します。赤ちゃんを抱きやすい側の胸ばかりで授乳を続けたり、片側の母乳分泌が盛んだったりすると、授乳期が終わった段階で乳腺の萎縮度合いに大きな差が生じ、元に戻らなくなる事例が報告されています。