純烈の歩みは、リーダーである酒井一圭の結成秘話なしには語れません。2005年、酒井はドラマの撮影中に巨大な階段から落下し、全治数か月の重傷を負って生死の境をさまよいました。ベッドの上で自らの俳優人生を見つめ直した際、脳裏に突如閃いたのが「元特撮ヒーロー俳優たちを集めてムード歌謡グループを結成し、親孝行として紅白歌合戦を目指す」という破天荒な構想でした。
退院後、酒井は旧知の俳優仲間に次々と声をかけていきます。『忍風戦隊ハリケンジャー』でカブトライジャーを演じた元大相撲力士の白川裕二郎、『仮面ライダー龍騎』で仮面ライダーゾルダを演じた小田井涼平、『仮面ライダーアギト』で仮面ライダーギルスを演じた友井雄亮を口説き落としました。さらに、元ロックバンド「BLue-B」のボーカルとしてメジャー経験のあった林田達也がコーラスとして加入します。
そして異色だったのが最年少の後上翔平の結成当時の境遇です。後上は芸能経験のない東京理科大学の現役学生でした。就職活動を控えていた後上に対し、酒井は「就職活動をするな。絶対に紅白に出られるから俺についてこい」と熱弁を振るい、大学を中退させてグループへ引き入れたのです。こうして2007年、平均身長183cmを誇る元イケメンヒーロー俳優を中心とした純烈 初期メンバー6名の陣容が完成しました。
当時の純烈 6人 画像や宣材写真を振り返ると、黒髪短髪が主流の現在とは異なり、ホスト風の長髪や華美なスーツに身を包んだ、いかにも2000年代後半のヴィジュアル系・夜の歌謡グループといった趣が色濃く漂っていました。しかし、世間の反応は冷ややか極まりないものでした。