買い物をサポートする車輪付き用具には、大きく分けて「歩行器(歩行車)」と「シルバーカー」の2種類が存在します。名称が混同されやすいですが、設計思想と対象となる身体状況は根本から異なります。
シルバーカーは、自力歩行がしっかりとできる高齢者が、荷物の運搬や一時的な腰掛け(休憩)を目的に使用する「生活便利具」です。体をあずけて体重をかける構造にはなっておらず、強い体重支持を求めると前方へ転倒するリスクがあります。こちらは原則として全額自己負担での購入となります。
一方、歩行車(屋外用歩行器)は、下肢筋力の低下やふらつきがある人が、フレームの内側に体を入れて体重をしっかり支えながら歩く「医療・介護福祉用具」です。フレーム剛性が高く、ブレーキ構造も厳格に作られています。要支援1〜2、または要介護1以上の認定を受けている場合、介護保険を利用して月額数百円(自己負担1〜3割)でレンタル可能です。
「買い物かごを載せたい」という希望だけで選ぶのではなく、まず現在の歩行能力が「荷物運搬の補助」で足りるのか、「体重免荷と姿勢保持」を必要としているのかをケアマネジャーや理学療法士に見極めてもらうことが不可欠です。