メガフランチャイズが均一化されたプライベートブランド(PB)で棚を埋め尽くす現代の小売市場において、100均レモンが放つ異彩は際立っています。同店を運営する株式会社レモンは静岡県藤枝市に本社を構え、静岡県内を中核に神奈川、愛知、埼玉、山形など地域を絞ったドミナント展開を貫いてきました。
取材班が静岡県内の複数店舗を定点観測して見えてきたのは、単なる「日用品売り場」を超えた、まるで地域の食料品スーパーやディスカウント市場のような熱気です。一般的な100円ショップの食品売場面積比率が全体の10〜15%程度にとどまるのに対し、レモンの大型店舗では全体の30〜40%近くを食品や飲料・調味料が占めるケースも珍しくありません。
流通ジャーナリストの分析によると、物価高が家計を直撃する局面において、「いつ行っても有名メーカーの食品や飲料が100円(税抜)で手に入る」という確実な安心感が、主婦層やシニア層だけでなく単身世帯の胃袋を強力に掴んでいます。均質化された巨大チェーンでは味わえない「行くたびに違う棚の表情」が、日常のルーティンを心地よい刺激へと変えているのです。