教科書を手放す際、最も基本的な選択肢となるのが自治体のごみ回収です。しかし、何気なく指定袋に入れて集積所に出す前に、自治体ごとのルールと再生紙としての適性を把握しておく必要があります。
公益財団法人古紙再生促進センターや各自治体の廃棄物処理指針によると、一般的な教科書は「雑がみ」または「雑誌・書籍類」のカテゴリーに分類され、資源ごみ(古紙回収)として出すのが基本原則です。新聞紙や段ボールと同様に製紙原料として再利用されるため、可燃ごみとして焼却処分するよりも環境負荷を大幅に抑えられます。紐で十文字にしっかりと縛り、回収日の朝に出すのが正しいマナーです。
一方で、すべての教科書が無条件で資源ごみに出せるわけではありません。注意すべきは「紙以外の付属物」と「特殊加工された表紙」です。以下の条件に当てはまるものは、リサイクル工程で繊維を傷めたり異物混入の原因になったりするため、可燃ごみとして扱わなければなりません。
- ビニールコーティングや防水加工が施された表紙:破いたときに断面からビニールフィルムが伸びるものは資源ごみ不可。
- CD-ROM・DVD・暗記用赤シートなどの付録:必ず本紙から取り外し、プラスチックごみや不燃ごみなど自治体規定の分別へ。
- 金属製のリングや大型ホチキス針:ルーズリーフ形式やバインダー式の副教材は、金具を外して紙部分のみを資源ごみに回す。
- 水濡れ・油汚れ・著しいカビが付着した本:製紙パルプとして再生できないため、可燃ごみ袋へ入れて処分。
「分厚い教科書を可燃ごみ袋に入れて集積所に出したら、警告シールを貼られて回収されなかった」という相談が自治体窓口に寄せられる例は後を絶ちません。大量に処分する場合は、地域の古紙回収ステーションや集団回収拠点を活用するのが確実です。