家族の歯車が狂った最大の契機は、1989年に渡辺謙さんを襲った急性骨髄性白血病でした。映画の初主演が決まり、俳優として脂が乗っていた時期の突然の宣告に、妻であった由美子さんは極度の心労と不安に追い詰められていきます。
精神的な救いを求めた由美子さんは、次第にある新興宗教(釈尊会)に深く傾倒。夫の病気平癒を祈願する名目で教団幹部への多額の布施や献金を重ねるようになり、やがて親族や子供たちの同級生の保護者にまで借金を申し入れる事態へと発展しました。その総額は約2億円に達したとされています。
2002年に渡辺謙さんが離婚調停を申し立て、裁判へと発展。法廷では借金問題と宗教への巨額送金が争点となり、2005年に正式な離婚が成立しました。当時高校生だった杏さんは、生活のために高校を中退し、借金返済と自立のためにモデルの道へ本格的に進むことを余儀なくされたのです。