二人の出会いは、2001年に上演された蜷川幸雄演出の舞台『ハムレット』でした。市村さんがタイトルロールのハムレット役、篠原さんがオフィーリア役という恋人同士の役どころで抜擢されたことが全ての始まりです。
当時、アイドルグループ「東京パフォーマンスドール」出身の歌手から本格派女優への転換期にあった篠原さんにとって、蜷川舞台のプレッシャーは計り知れないものでした。その稽古場において、演劇界の重鎮として圧倒的な存在感を放ちながら、親身に演技指導やメンタル面のケアを施したのが市村さんでした。役柄の感情を共有するなかで急速に惹かれ合い、芝居への真摯なリスペクトがやがて私生活での深い愛情へと昇華していきました。
当時、24歳の年齢差は世間を大いに驚かせましたが、市村さんの包容力と篠原さんのひたむきさは周囲の関係者の心を動かし、2005年12月に晴れて婚姻届を提出するに至りました。