島唯一の構造的な弱点とされてきたのが、陸路の交通アクセスである。鉄道駅が存在しないこの人工島において、住民の命綱となるのはバス路線だ。このボトルネックを解消すべく、西日本鉄道株式会社は連結バス(BRT)の運行や天神・博多直行便の増便など、次々と手を打ってきた。福岡高速6号線(アイランドシティ線)の直結によって都心までの所要時間は大幅に短縮されたものの、雨天時や朝の通勤ラッシュにおける都市高速の渋滞は依然として無視できない。
現在進行している交通網のアップデートでは、自動運転バスの実証実験やオンデマンド配車サービスの導入が本格化している。公共交通の再定義とも言える試みは、鉄道空白地帯における都市交通のモデルケースとして全国の自治体からも注目を集めている。インフラの進化が続く限り、この島が陸の孤島化する懸念は杞憂に終わりそうだ。