メタ発言の扱いが特に繊細なカルチャーといえば、バーチャルYouTuber(VTuber)の配信シーンです。アバター(ガワ)を纏いながらも、演者のリアルなパーソナリティが不可分に融合している特性上、常にメタと非メタの狭間に立たされています。
配信中の「機材トラブルで画面が落ちた」「回線が重い」といった技術的なトラブルへの言及は、ライブ配信の性質上、自然なメタ発言として受け入れられやすい部類です。また、タレント自身が自虐的な持ちネタとして前後の文脈を整えて出すメタトークは、ファンとの距離を縮めるスパイスとして機能します。
しかし、「前世(過去の活動実績)」への直接的な言及や、生々しい私生活・金銭事情の過度な露出は、今なお強い忌避感を持たれます。「バーチャルの存在として推している」ファン層と、「配信者の人間性を推している」ファン層の間で許容度にギャップが生じやすく、コメント欄でのリスナー同士の衝突や炎上に発展するケースが後を絶ちません。境界線を踏み越えないバランス感覚が、配信者・視聴者双方に問われています。