たけのこの品質は、調理以前の「目利き」の段階で約8割が決まります。農林水産統計や青果卸売市場の流通データによると、たけのこは収穫直後から呼吸熱によって自らの糖分を消費し、えぐみ成分を急激に生成し始めます。店頭で選ぶ際は、まず穂先の先端が緑色に変色しておらず、鮮やかな黄色や淡い黄緑色を保っている個体を最優先に選びます。日光を浴びて緑化した穂先は、葉緑素とともにえぐみが強くなっている決定的なサインです。
次に確認すべきは切り口のコンディションです。根元の切り口がみずみずしく、白くキメが細かいものが上質です。根元周辺にある赤紫色の斑点が小さく、密集していないものは成長が進みすぎておらず、繊維が柔らかい証拠です。さらに、持ったときにずっしりとした重量感があり、全体がずんぐりと太い砲弾型のものを選ぶと、可食部が多く風味豊かな仕上がりを楽しめます。
調理前の皮の剥き方にも、火の通りとアクの抜けを左右する重要なセオリーが存在します。
1. 外側の泥や汚れを流水でしっかりと洗い流します。
2. 穂先の斜め部分を包丁で思い切りよく3〜4cmほど斜めに切り落とします。
3. 切り口から根元に向かって、縦方向に深さ1cm程度の浅い切り込みを1本入れます。これにより、茹でている最中に中心部までしっかり熱と水分が行き渡り、茹で上がった後に皮をツルリと剥くことができます。
4. 皮をすべて剥いてから茹でるのは禁物です。皮に含まれる「亜硫酸塩」などの成分がたけのこを白く保ち、風味を閉じ込める保護膜の役割を果たすため、必ず皮を数枚残した状態で鍋に投入します。