河原の石を観察したとき、最も顕著に現れる特徴が「丸み」と「大きさ」のグラデーションです。これは小学校理科でも扱われる「流れる水のはたらき(浸食・運搬・堆積)」が数千年から数万年単位で繰り返された結果生じる物理現象です。
山肌や崖から崩落したばかりの岩石は、割れ口が鋭利で角張った「巨岩」や「角礫(かくれき)」の状態にあります。これが大雨や台風などの増水時に激流によって下流へ押し流される過程で、川底や周囲の岩石と激しく衝突し合います。この衝突によって角が砕け散る現象を「摩耗(アトリション)」と呼びます。
流速が速い上流では重く巨大な岩石でも動かされますが、中流、下流へと進むにつれて河床の勾配が緩やかになり、水の運搬力が落ちていきます。その結果、重い石から順に川底へ堆積し、下流に到達する頃には「角が完全に削り落とされた小粒で丸い小石」だけが運ばれてくる構造が完成します。