1991年11月、18歳を迎えた宮沢りえが放った最大の衝撃が、巨匠・篠山紀信の撮影によるヌード写真集『Santa Fe(サンタフェ)』の出版でした。アメリカ・ニューメキシコ州サンタフェの乾いた大地を舞台に、少女から大人の女性へと移ろう奇跡の一瞬を捉えたこの作品は、従来のタレント写真集の枠組みを完全に破壊しました。
発売当時の熱狂は凄まじく、書店には早朝から長蛇の列ができ、初版30万部は瞬く間に完売。最終的な累計発行部数は150万部以上に達し、写真集市場における歴代最高売上記録として2026年現在も破られていません。定価4,500円という当時としては高額な設定でありながら、男性ファンのみならず多くの女性層をも惹きつけ、芸術作品としての高い評価を確立しました。
出版を主導したのはプロデューサーとして敏腕を振るったりえママこと母・光子氏でしたが、この鮮烈な一手は宮沢りえというアイコンを単なるアイドルから時代を象徴する伝説的ミューズへと押し上げる契機となりました。