ビジネスシーンでは「立体感を出してスタイリッシュに見せる」ためのテクニックが、お葬式では正反対の評価を受けます。代表的なNG例が「ディンプル(結び目の下のくぼみ)」と「ネクタイピン」です。
ディンプル(くぼみ)を作ってはいけない理由
スーツスタイルにおいてディンプルは、胸元を華やかに演出し、活動的でおしゃれな印象を与えるための装飾技法です。しかし、葬儀の場はおしゃれを競う場所ではなく、故人を悼む場です。葬式でネクタイのディンプルがNGとされる理由は、まさに「悲しみの場に装飾や洒落っ気を持ち込むことは不謹慎である」という日本の弔事作法に反するためです。結び目は平らに整え、くぼみを作らないようフラットに仕上げるのが正しい着こなしです。
ネクタイピンをつけてはいけない理由
同様に、葬式でネクタイピンをつけない理由も装飾の排除にあります。ネクタイピンは金属製であることが多く、光を反射して輝く貴金属類は弔事の禁忌(タブー)とされています。結婚指輪以外の光り物は外すのがマナーであり、ネクタイが乱れるのを防ぎたい場合でも、タイピンで留めるのではなく上着のボタンを適切に留めて整えるのが正解です。