日本国内の行政および医療現場でも、加熱式タバコに対する警戒感は解かれていない。厚生労働省が実施した実態調査でも、アイコスのエアロゾルからニコチンをはじめとする複数の有害化学物質が検出されており、受動喫煙による第三者への影響についても完全な安全は確保されていないと結論付けられている。
さらに日本禁煙学会などの専門団体は、加熱式タバコへの移行が肺がんをはじめとする重篤な疾患のリスクを根本的に解決するものではないと強く主張する。発がん物質がたとえ少量であっても、長年にわたり毎日吸入し続けることでDNAへのダメージが蓄積されるため、10年・20年単位での細胞変性リスクを測るには依然として歴史が浅すぎるという見解だ。紙巻きタバコからアイコスに変えたからといって、がんリスクから免れたと安心するのは極めて危険な誤解である。