煙が充満する店内で厚切りのホルモンを炭火で焼く――。そんな伝統的なスタイルはいまも健在だが、近年は新しい動きも目立つ。老舗の名店から独立したZ世代の若いシェフたちが、伝統のモミタレの味を守りつつ、ナチュールワインやクラフトビールとペアリングさせる新しい形態のショップを次々とオープンさせているのだ。
「親の代から続く秘伝の味覚を、今の感性で表現したい」。そう語る若手店主の店には、SNSで情報を聞きつけた若者や外国人客が行列を作る。昭和のノスタルジーをただ懐かしむのではなく、新しいクリエイティビティの源泉として再解釈する動きが、街全体の食文化をさらに重層的なものにしている。