実店舗のメニュー表やフードデリバリーアプリのアイコンにおいて、写真ではなくあえてイラストを採用する飲食店が売上を伸ばしているというデータがある。フードスタイリングの写真はどうしても「冷たさ」や「作り物感」が出てしまう場合があるが、イラストは見る者の記憶にある「最高の味」を補完・増幅させる心理効果を持つからだ。
マグロの鮮やかな赤、ツヤツヤと輝くイクラの粒、炙りサーモンの焦げ目など、視覚的な強調表現(デフォルメ)を自在にコントロールできる点もイラストならではの強みと言える。多言語対応が求められるインバウンド需要においても、言葉を解さない外国人に直感的な食欲を喚起するマーケティングツールとして機能している。