現場の小児科医が特に注視しているのは、接種後の経過観察だ。BCGは生ワクチンであるため、接種後3〜4週間ほど経つと針痕の部位が赤く腫れ、一部が化膿して小さなかさぶたを作る。これは正常な免疫反応のプロセスであり、慌てる必要はない。
しかし、思わぬ落とし穴がある。接種後数日という極めて早い段階で激しい赤みや化膿が生じる「コッホ現象」だ。これは過去に結核菌へ感染していた可能性を示すサインであり、直ちに受診しなければならない。また、できあがったかさぶたを無理に剥がしたり、市販の絆創膏や軟膏を自己判断で塗ったりすることも、雑菌の繁殖を招く要因となるため厳禁だ。