日本におけるR&Bの歴史を語る上で、1990年代末の宇多田ヒカルやMISIAのデビューが決定的な転換点であったことは言うまでもない。本場のグルーヴを日本語のアクセントと見事に融合させた手法は、日本のポップスシーンのDNAを書き換えた。
そして2020年代後半の今、日本のR&B(J-R&B)は第二の黄金期を迎えている。SIRUPやVaundy、藤井風といったアーティストたちが提示した自由な音楽性は、海外のストリーミングリスナーからも熱狂的に受け入れられている。日本語特有の母音の響きを、細かく刻むリズムに乗せる巧みなボーカルワークは、世界基準のグルーヴとして完全にアップデートされた。