購入したばかりの新品ポワントは、そのままでは硬すぎて踊ることができません。足の関節位置に合わせて適切な加工を行う「ブレイクイン(慣らし)」と、靴と足を一体化させるためのリボン・ゴムの縫い付けが必要です。
ステップ1:リボンとメッシュゴムの縫い付け位置
ポワントのリボンは、足首を適度にサポートし脱げを防ぐ生命線です。かかと部分の布を内側へ前方にパタンと折り倒し、折り目の斜めラインに沿った位置がリボンの縫い付け起点となります。角度は約45度前傾させ、土踏まずを引き上げる方向に縫い留めます。
さらに、かかとの脱げを防ぐため、幅2cm前後のメッシュゴムをかかとの縫い目両脇、または甲をクロスするように取り付けるとホールド感が劇的に向上します。縫う際は、外側のサテン地だけでなく内側のキャンバス地をしっかりとすくい、かがり縫いで頑丈に固定します。
ステップ2:手によるブレイクイン(慣らし方)の手順
木槌で叩いたり極端に折り曲げたりする乱暴な慣らし方は、ポワントの寿命を縮め、予期せぬ折損の原因になります。以下の手順で優しく自分の足に馴染ませます。
- ボックスの横幅を調整:親指と小指の付け根が当たるボックスの側面を手で優しく押し、硬さを少し緩めて足幅に合わせます。
- シャンクのアーチ位置を曲げる:実際に靴を履いてドゥミで立ち、自分のかかとの骨の真下(土踏まずの頂点)に来るポイントを確認します。その位置のソールを手で数回前後にしならせ、足裏のしなりに追従する柔軟性を持たせます。
- プラットフォームのかがり縫い:先端のサテン地は滑りやすいため、縁を太めの刺繍糸でブランケットステッチのようにかがるか、専用のスエードレザーシールを貼ることで摩擦力を高めます。