表舞台での目覚ましい成功の裏で、経営体制の脆弱さは長年にわたり歪みを広げていた。ヒット作による巨額の収入があったにもかかわらず、アニメ制作とは無関係な飲食事業への無謀な進出や、見通しの甘いCG会社の設立、さらには無計画な幹部への貸出金などが重なり、財務状況は急速に悪化していった。制作現場に正当な対価やロイヤリティが還元されない状況が続き、現場の疲弊と不信感は限界に達していた。
この危機的状況に対し、自らの作品権利を守りクリエイターへの被害を食い止めるために立ち上がったのが、庵野秀明率いる株式会社カラーだった。ガイナックスに溜め込まれた多額の負債や、経営陣による不透明な資金運用を解明すべく、カラー側は経営改善の支援や権利譲渡の打診を重ねた。最終的に倒産手続きへと至るプロセスの中で、長年放置されていた作品権利の整理が進められ、管理体制の健全化を図るための移管作業が完遂されることとなった。