米国の民間軍事評価機関「グローバル・ファイアパワー(GFP)」が毎年公表する世界軍事力ランキングにおいて、日本は世界145カ国中第7位〜第8位前後のポジションを堅持しています。米・中・露・インドといった人口・核保有・国土面積で圧倒する大国に次ぐ位置にあり、英・仏・独といった欧州の主要NATO諸国と互角以上の数値を叩き出しています。
「戦力不保持」を掲げる憲法9条第2項が存在するにもかかわらず、なぜこれほど高い順位に位置づけられるのでしょうか。その最大の要因は、ランキングの算定ロジックにあります。GFPの評価基準は、単に保有する兵士の数や戦車・戦闘機の数だけを比較しているわけではありません。60項目以上に及ぶ多角的な指標には、以下のような要素が組み込まれています。
- 国家の購買力と経済規模:防衛装備品を維持・調達し続ける財政的裏付け
- 高度なインフラとロジスティクス:整備された道路網、新幹線、主要港湾、空港の処理能力
- 工業生産力と技術水準:高精度な電子部品、造船能力、航空宇宙産業の基盤
- 地理的条件:島国としての海岸線の長さとそれを守る海洋防衛アセット
防衛白書や各種国際安保レポートが示す通り、自衛隊は「侵略のための戦力」を持たない専守防衛の建前を維持しつつ、侵入する敵を洋上・上空で徹底的に排除するための通常戦力を極限まで研ぎ澄ましてきました。核兵器の保有や大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの攻撃的兵器が評価から除外されるGFPのルール上、ハイテク通常兵器の質とインフラ力に特化した日本が上位へ食い込むのは、極めて論理的な結果といえます。