ネット上のレビューなどで時折見られる「オオカミの谷に行ったけれど、1頭も見当たらなかった」「寝てばかりで動かない」という声。これには、オオカミの生態学的な理由と野生本来の行動パターンが深く関係しています。
オオカミは基本的に「薄暮性(朝夕に最も活動が活発になる習性)」を持つ動物です。気温が高くなる日中は、体温の上昇とエネルギー消費を防ぐため、谷の木陰や土の窪み、岩陰などの涼しい場所で静かに休息を取るのが自然な姿です。これは飼育環境の怠慢ではなく、野生本来の健康的なリズムを維持できている証拠でもあります。
また、冬季と夏季で見た目が劇的に変化することも知っておくべきポイントです。冬期にはマイナス数十度の寒さにも耐える分厚いアンダーコート(下毛)を蓄えてモフモフとした堂々たる体躯になりますが、初夏から夏にかけて換毛期を迎えると下毛が一気に抜け落ち、驚くほどスリムでスマートな姿になります。「夏に行ったら痩せて見えて心配になった」という声がありますが、これも季節適応のための極めて自然な生理現象です。