1970年代後半から1990年代にかけて、西田健は日本のテレビドラマ界において「屈指の悪役俳優」としてその名を轟かせました。『水戸黄門』『暴れん坊将軍』『必殺シリーズ』『大岡越前』といった名作時代劇、そして『Gメン'75』『太陽にほえろ!』『特捜最前線』などの刑事ドラマにおいて、数え切れないほどの悪役・敵役を怪演しています。
西田健が演じる悪役の最大の特徴は、「品格と冷徹な知性が同居している点」にあります。単に暴力的な悪人ではなく、怜悧な頭脳で策略を巡らせる悪家老、冷酷非情なエリート官僚、あるいは裏で組織を操る黒幕など、育ちの良さや知性を感じさせるからこそ、その冷酷さが一層際立つのです。主役を引き立てながらも作品全体の緊張感を極限まで高めるその名演技は、監督や脚本家からも絶大な信頼を寄せられていました。