事の発端として広く知られるようになったのが、埼玉県川口市内の都市公園に掲示された注意喚起の張り紙です。公園内の複数箇所に「公園内でセミの幼虫等を採取して食べることはやめてください」という趣旨のメッセージが、日本語や中国語、英語などの多言語で設置されました。
行政がこうした異例の対応に踏み切った直接の契機は、市民から相次いだ通報でした。夏の夕暮れ時になると、ペットボトルや大型の袋を手にした複数のグループが木々を巡り、羽化直前のセミの幼虫を根こそぎ捕獲していく姿が目撃されたのです。中には木を激しく揺らしたり、根元の土を掘り返して幼虫を探し出したりするケースもあり、「子どもたちが楽しみにしているセミ捕りのレベルを超えている」「夜間に大勢が集まって木を荒らしていて怖い」といった声が市役所へ殺到しました。
市側は当初、公園利用のマナー向上を目的として看板を設置しましたが、ネット上で「セミを食べる人が本当にいるのか」と拡散され、予想以上の大反響を呼ぶことになりました。