2018年ベトナム映画の金字塔|歴代ヒット作と日本での視聴法

2018年ベトナム映画の金字塔|歴代ヒット作と日本での視聴法

2018年ベトナム映画の金字塔|歴代ヒット作と日本での視聴法の総合ガイドをお届けします。最新トレンドが詰まっています。

興行記録を打ち立てた大衆作から、国際映画祭で絶賛されたアートフィルムまで、2018年のベトナム映画界を語る上で外せない代表的傑作の核心に迫ります。

1. 興収1,000億ドン超のメガヒット喜劇『Siêu Sao Siêu Ngố』

国民的人気コメディアンであるチュオン・ザン(Trường Giang)が一人二役を熱演した本作は、2018年の旧正月(テト)興行を完全に掌握しました。多忙を極めるトップスター俳優が、自身の身代わりとして純朴な双子の弟を雇ったことから巻き起こる大騒動を描いています。ベトナムの伝統的な喜劇節を踏襲しつつ、家族の絆と真実の愛を再発見する王道のカタルシスが、ファミリー層から圧倒的な支持を集めました。

2. 働く女性と新たな家族像を提示した『Chàng Vợ Của Em』

ベトナム映画界を牽引するチャーリー・グエン監督と実力派俳優タイ・ホアの黄金コンビによる本作は、従来の家父長制的なジェンダー観に風穴を開けた名作です。仕事に生きるエリート女性と、家事能力抜群で心優しい男性が出会い、互いの欠落を埋め合っていく物語は、経済発展に伴い女性の社会進出が進むホーチミンやハノイの若年層から絶大な共感を呼びました。

3. 世界中の映画祭を魅了した至高の芸術作『Song Lang(ソン・ランの響き)』

レオン・レ監督の長編デビュー作である本作は、1980年代のホーチミン市を舞台に、借金の取り立て屋として荒んだ生活を送る青年ユンと、ベトナム伝統歌劇「カイルオン」の花形役者リン・フンの魂の交流をフィルムライクな質感で描き出しました。東京国際映画祭(TIFF)をはじめとする世界各国の映画祭で上映され、失われゆく伝統芸能へのオマージュと繊細な感情描写が高く評価されました。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。