ヴィジュアル系の世界観を体現するにあたり、まず把握すべきは全体の工程管理です。一般的なナチュラルメイクが「素肌の魅力を引き出す」のに対し、V系メイクのやり方における根本思想は「顔というキャンバスを一度リセットし、新たな造形を描き出す」点にあります。初心者が揃えるべきV系メイクの道具一覧としては、密着力の高い下地、高カバー力のファンデーション、漆黒のリキッド&ジェルアイライナー、マット系ブラック・レッド・ブラウンのアイシャドウパレット、シェーディングパウダーが基本セットとなります。
手順の第一歩は、徹底した皮脂・油分のコントロールです。メイク崩れの8割はベースの油分過多が原因となります。スキンケア後に余分な油分をティッシュオフし、皮脂吸着効果の高いプライマーをTゾーンと目元に薄く仕込みます。目元の皮膚は薄く動きが激しいため、アイシャドウベースをあらかじめ叩き込んでおくことが、発色と持続力を劇的に高めるプロの鉄則です。
続くアイメイクでは、V系メイクのアイラインが顔全体の印象を決定づけます。失敗を防ぐコツは、一筆で引こうとせず、まつ毛の隙間を埋めるインライン、目頭を強調する切開ライン、目尻の跳ね上げラインの3段階に分解して描くことです。まずはペンシルやジェルライナーで大まかなガイドラインを引き、その上から速乾性に優れたリキッドライナーで輪郭をシャープに際立たせると、滲みのない鋭利な目元が完成します。